2013年02月22日

<収録作品は『煙草と悪魔』などです> 芥川龍之介全集(1) [ 芥川龍之介 ](ショップ:楽天ブックス)



■目次
老年/青年と死/ひょっとこ/仙人/羅生門/鼻/孤独地獄/父/虱/酒虫/野呂松人形/芋粥/猿/手巾/煙草と悪魔/煙管/MENSURA ZOILI/運/尾形了斎覚え書/道祖問答/忠義/貉/世之助の話/偸盗/さまよえる猶太人/二つの手紙


■青空文庫から『煙草と悪魔』を一部抜粋
 煙草(たばこ)は、本来、日本になかつた植物である。では、何時(いつ)頃、舶載されたかと云ふと、記録によつて、年代が一致しない。或は、慶長年間と書いてあつたり、或は天文年間と書いてあつたりする。が、慶長十年頃には、既に栽培が、諸方に行はれてゐたらしい。それが文禄年間になると、「きかぬものたばこの法度(はつと)銭法度(ぜにはつと)、玉のみこゑにげんたくの医者」と云ふ落首(らくしゆ)が出来た程、一般に喫煙が流行するやうになつた。――
 そこで、この煙草は、誰の手で舶載されたかと云ふと、歴史家なら誰でも、葡萄牙(ポルトガル)人とか、西班牙(スペイン)人とか答へる。が、それは必ずしも唯一の答ではない。その外にまだ、もう一つ、伝説としての答が残つてゐる。それによると、煙草は、悪魔がどこからか持つて来たのださうである。さうして、その悪魔なるものは、天主教の伴天連(ばてれん)か(恐らくは、フランシス上人(しやうにん))がはるばる日本へつれて来たのださうである。


■『煙草と悪魔』などの著作権が切れている作品は青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)でも読むことができます。



ラベル:芥川龍之介
posted by 47735 at 00:40| 小説 | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。